前回は、物損について話したので、今回は人損についてお話したいと思います。
人損というと、怪我をした場合がこれにあたりますが、ただ怪我といっても、むちうちだけの場合から、後遺障害が残るほどの大怪我、さらには死亡事故まで幅が広いので、まずは軽いけがの場合から話をしたいと思います。
怪我をした場合、病院に通いますね。その治療費、これはわかりやすいと思います。
また、病院に通うまでの交通費もあります。ただし、電車やバスを使う場合にはもちろんその金額になりますが、自分の車で行った場合、ガソリン代としては1キロあたり15円で計算されます。
車によって燃費は異なり、また最近ガソリンが高くなっているので、車によっては赤字になる可能性はありますね。
またタクシーを使った場合ですが、タクシーは、足を骨折してたりして、電車やバスに乗ったり、自分で車を運転できない事情があれば、認められます。
そして怪我で、会社に行けなかった、あるいは病院に行くために会社を休んだ場合は、休業損害が認められます。
休んだ分の1日あたりの収入はややこしい計算で算出するので、お給料がそのままもらえるわけではありませんが、仕事を休んでも働いたとした分程度はもらえる、と覚えておいてください。
無職無収入だとこの休業損害はもらえませんが、専業主婦の場合には認められます。
家事労働という、立派な「仕事」をしているわけです。なので、怪我によって家事ができなくなった場合には、その家事という仕事を休んだ分の損害が認められるわけです。
人損でいうとあとは、慰謝料です。慰謝料というのは、交通事故に限った問題ではなくて、精神的損害に対するものですね。
この慰謝料というのは、気持ちの問題でもあるので、被害者が納得するような算定をするのは、なかなか難しいです。
したがって、病院に入院したり通院した場合、入院した日数や通院した日数によって基準が決まっています。
例えば、むちうちで1ヶ月通院した場合は19万円、重い怪我で3ヶ月入院した場合には145万円、という基準があります。
あくまで基準なので、事情によっては増額されます。例えば、加害者が飲酒運転していたとか、ひき逃げをしたとか、全然反省した態度を見せていない、となると、慰謝料が増額されます。
加害者の態度によっては許しがたいこともあると思うので、個別事情をみて増額されます。
ちなみに、物損の場合についてですが、慰謝料は認められていません。
自分の愛車が傷つけられたとなれば、当然気持ちも傷つけられます。しかし、今の法律では、物に対する慰謝料というのは認めてもらえません。
以上が、怪我が軽い場合に問題となる損害です。次回は、怪我が重い場合についてお話したいと思います。